NAGAKUTE Cultural Center

長久手市文化の家
愛知県長久手市野田農201番地, 480-1166
tel:0561-61-3411 fax:0561-61-2510
開館時間 火-日:9:00-22:00

長久手市文化の家 スタッフ日誌

27
2015  23:44:33

【公演レポート】海のサーカス×スーパーエキセントリックシアター「杏仁豆腐のココロ」

クリスマスイブ。

山積みの段ボール、

いたるところに干されている洗濯物、

無造作に置かれたオーブンレンジ、

段ボール箱の上にぽんと置かれたトナカイの着ぐるみ(頭だけ)、

真ん中にある、唯一の暖房器具、こたつ。

7年いっしょに暮した夫婦の部屋。
別れを決断し、互いに引越しの準備を進めている部屋。

そこで物語は繰り広げられます。


主夫である夫が、安かったからという理由で買ってきたおでんを肴に
日本酒を酌み交わし、酔いと「もう別れるんだし」という勢いから、
お互いに今まで相手に言えなかったことをぽつりぽつりとこぼしていく。

軽快で生活感あふれるな二人のやり取りに笑い、
次第に二人の切なる感情に触れ、すすり泣く声が聞こえました。


佳梯かこさん演じる小夜子は
辛い思いに耐えるため、「ああするしかなかった」
私はあんなに辛かったのに「あなたは何もわかってない」
過去の経験から脆くなってしまった自分のココロの内を吐露していく。

久ヶ沢徹さん演じる達郎は
お前だけじゃない「俺だって辛かった」
お前が辛いと言ってくれていたら「一緒に泣きたかった」
と、小夜子を想うがゆえに我慢していたことを小夜子にぶつけてしまう。

そこでようやく分かる、うまくいかなくなった原因。
すれ違い。お互いの想い。
「あの時ああしてくれていたら」「あの時ああしていれば」
ずっと一緒にいられたかもしれない。

優しくて切ない作品でした。



最後、二人はやはり別れる道を選ぶのですが決して
バッドエンドではありません。
かといってハッピーエンドでもないんですけども、
お互いのためにこうするのが一番だ、という前向きな別れであることが
またさらに切なくてじーんと来てしまいました。
(これは観る方によって取り方が極端に分かれるかもしれませんね)


テレビや雑誌に出てくるクリスマス像とは
程遠い二人の生活にうんうん、と親近感を感じ、
そこに確かに感じる愛に、
キラキラしたクリスマスでなくても良いかもしれない。
おでんと日本酒と杏仁豆腐で誰かと祝えるクリスマスって、
すごく幸せかもしれない、と思えました(*^^*)



創造スタッフ 藤島

こちらの作品は公式HPがなく、フェイスブックページが公式情報公開の場になっています。
そんなところもなんだか親近感を感じてしまうのでした(^^)

杏仁豆腐のココロ facebookページ

ツアーの様子が紹介されています。ぜひご覧になってみてください。


 レポート