NAGAKUTE Cultural Center

長久手市文化の家
愛知県長久手市野田農201番地, 480-1166
tel:0561-61-3411 fax:0561-61-2510
開館時間 火-日:9:00-22:00

長久手市文化の家 スタッフ日誌

08
2017  16:55:10

コントラバスが、歌って踊る。

こんにちは、事業係の岡田です。

先週、1週間に渡ってエル・システマを紹介する事業
「エル・システマの奇跡~生きる力を育む音楽教室~」が終了しました。

多くのお客様にご来場いただき、ありがとうございました!

11月25日(土)から行ったパネル展では、エル・システマの掲げる使命・目的や日本での取り組みをご紹介しました。

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日本で活動するエル・システマジャパンさんからも、相馬市・大槌町での活動の様子を紹介する
パネルをお借りして展示させていただきました。

(今年2月には、現地へ視察に行ってきました!その様子はコチラ →  





12月2日(土)には、上映会を行いました。
今回上映したのは、「ホワイト・ハンド・コーラス~障害を越えたハーモニー」(クラシカ・ジャパン提供)。

ホワイトハンドコーラスとは、「エル・システマ」のひとつの活動で、1995年に始まりました。
視覚障害や自閉症、ダウン症など障害を抱える子どもが参加できることを重要視しており、
なにより特徴的なのが、聴覚障害など発声に困難を抱える子どもは歌う代わりに、歌詞の内容を「手歌」とよばれる表現活動によってコーラスに参加することです。
その際、白い手袋をはめ、自らの手を楽器として音楽を伝えたことから「ホワイトハンドコーラス」という名前がつきました。
もうひとつの特徴として、障害の有無に関わらず参加することができ、また異なる障害を抱えた子どもたちが一緒に参加していることがあげられます。


そんなホワイトハンドコーラスが世界最高峰の音楽祭ザルツブルク音楽祭に出演した際の
コンサートの様子と舞台裏を収録した映像を上映しました。

純粋に音楽を楽しみ、必死に表現する彼らの姿に涙を流すお客様もいらっしゃいました。


上映後は、エル・システマジャパン代表の菊川さんと文化の家事務局長補佐によるトークセッションを開催。

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その中で印象的だった言葉が、「障害のないものなんて無い」
障害の有無に関わらず、高い声しか出ない人、低い声しか出ない人がいます。
オーケストラの中にも、高い音しか出せない楽器、低い音しか出せない楽器があります。
そのそれぞれが自分のできることで支え合って、一つの音楽をつくっています。

ごく当たり前の言葉なのかもしれませんが、支え合えって素晴らしい音楽を作っているホワイトハンドコーラスの姿とともに、深く心に染みこんでいきました。

これからの多文化共生社会、手を取り合い、ともに生きる社会を考えるヒントがありました。


トークのあとは、ベネズエラの楽器クアトロを使用した伝統音楽のミニコンサートも!
デュオ・セレステのお二人に登場していただきました。
ノリノリのベネズエラ音楽に、お客様からも「楽しかった!」の声が上がりました。

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そして12月3日(日)、エディクソン・ルイース コントラバスリサイタルです。

今回も可動式反響板を利用し、より良い音響環境で聴いていただけるようにしました。

お客様からのアンケートで、複数「コントラバスと踊っているようでした」というコメントがありました。
いつもはオーケストラを低い音で支えているコントラバスが、この日は主役!
踊るように、歌うように、豊かな響きと軽やかな演奏で魅了しました。

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共演の菊池洋子さん。とても美しいのに、とても強さのあるピアノを弾く、とってもとっても魅力的な方でした!


「彼の人柄が表れるような演奏」というコメントもあり、本当にその通りあたたかい気持ちになる演奏でした。

安っぽい言葉になってしまいますが、エディクソンは本当に良い人で、何に対してもハートフルに対応してくれました。それは舞台の上でも、舞台裏でも、変わりません。
そんな彼を見ていて、きっと音楽は豊かな心を育てるのだと感じました。

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子どもたちは、皆楽器ケースにエディクソンからサインをもらっていました。


公演前日、夜に皆で食事をしたのですが、その際に
「どうしてエル・システマの皆さんは音楽のベースがしっかりとできているの?」という質問に対して、「(ベネズエラには)こうしちゃダメ、と縛るということが無いんだ」とおっしゃっていました。
日本では、音楽といえば型の決まった教育、というイメージがあります。
縛られることなく、自由に心から音楽を楽しむこと、それが音楽を好きになり、上達する近道なのでしょうか。





本公演のあとは、エディクソンと文化の家アートスクール講座「ジュニア弦楽アンサンブル」受講生によるガレリアコンサート。
200名を超えるお客様にご来場いただき、アトリウムは大賑わいでした。

この日は、長久手市観光交流協会さんによるイルミネーションの期間中で、
きらきら輝く中でのナイトコンサートになりました。

*長久手コレクション 星くずの輪
2017年12月1日(金)~2018年1月31日
文化の家 アトリウム・北テラスにて
点灯時間 午後5時から9時30分まで


もともとコントラバスがいなかったアンサンブルに、ベルリン・フィルプレイヤーが降臨!
子どもたちの音楽を優しく包み込みました。
子どもたちにとって、忘れられない夜になったのではないでしょうか。


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行政の立場から文化芸術に関わるということについて、日々考えていましたが、
今回「エル・システマ」の存在を知ったことで、音楽が社会にとって大切な役割を果たせるということに気付けました。

市民の皆さんが、より良く暮らすためには?
より豊かに暮らすためには?
日本一の福祉のまち長久手を目指して、今できることの、ひとつの答えが見えたような気がしています。

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