NAGAKUTE Cultural Center

長久手市文化の家
愛知県長久手市野田農201番地, 480-1166
tel:0561-61-3411 fax:0561-61-2510
開館時間 火-日:9:00-22:00

長久手市文化の家 スタッフ日誌

15
2019  09:00:00

ベイビーシアター MARIMO

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MARIMOは小さな人たちが初めて出会う舞台です

館長の広中です。9月6日と7日(11:00開演)に行われるベイビーシアターは完売いたしました
ありがとうございました。
小さなお子さんをお持ちの方々の関心が高いことをスタッフ一同ヒシヒシと感じました。

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私も5月末に生まれた孫を連れて来るように娘を誘いました。ところが「えっ~?まだ3ヵ月だから」と
素っ気ない反応でした。確かに、対象年齢は0歳~2歳までとなっていますが、こんな写真を見ると
まだハイハイもできない0~6ヵ月くらいのお子さんをお持ちのお母さんは、「抱っこしているだけで、
見ているだけの赤ちゃんには早いのではないかしら?」とためらわれた方も多いのではないかと思います。

この作品を演出したジャッキー・E・チャンさんは、神経心理学の先生であり人形劇団の俳優でもあり、
演出もしている多彩な才能を持った女性です。彼女はわが子を育てる過程で、乳幼児期の脳の発達を
研究しながら、ご自身が関わってきた文化芸術活動が幼い子どもの成長発達に及ぼす影響について
深く研究してきました。

ジャッキーさんによると、赤ちゃんの脳の働きとして特徴的なことは、「見ること」と「行動すること」が
脳の同じ領域で処理されている(ミラーニューロンシステム)ので、
赤ちゃんにとって「見ること」は「やること」と同じ
なのだそうです。

以前は脳がある程度成熟すると模倣行動が可能になると信じられていましたが、最近の研究では
脳が理解したことが先にあって、行動は後から身体の発達に伴って現れる。つまり、赤ちゃんは
目に入る様々な刺激をデータとしてインプットし頭の中ではすでに行動しているが、実際に同じ
ように身体を動かすことができるのは後になってからということ。
赤ちゃんはまだ何もできないのではなく、いろいろな所で、さまざまなものを
見たり聞いたり感じることでデータを蓄積し、思い通りに身体が動くように
チューニングをしている存在
なのだそうです。

ですから、自由に身体を動かすことのできる幼児のように模倣できなくても、見ているだけでも
赤ちゃんの脳細胞は目の前で踊る演者の脳と同じ反応を起こしているのです。

さらに神経科学で
 模倣は、「社会的な意思の疎通」や「他者とつながる感覚を育てる」
社会的な行動
と考えられています。

こういった行動がとれる脳の働きを称して「社会脳」といっていますが、人間の脳が発達し
進化し続けてきた究極の目的は「競争に勝つ」ことではなく「共生」のためだと言われ、
社会的な脳の発達こそが幸せな人生や豊かな社会の実現に不可欠だというのです。

だから、限られた時間と空間の中で、集中して同じものをみんなと一緒に見て
一緒に感じる舞台芸術体験は、社会的な脳の構築に必要な基礎データを受け取る
大切な経験だとジャッキーさんは言っています。

文化の家では
2020年2月11日にも乳幼児向けの舞台「うたのたね」を上演します。


楽しみにしていて下さい!




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